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模倣犯ドラマ化で原作小説や映画版との違いとキャストロケ地は?

理不尽な悪に、大切な日常が壊される・・・。9月21日(水)22日(木・祝)2夜連続放送の宮部みゆきサスペンス『模倣犯』は、史上最悪の犯罪者によって仕組まれた連続誘拐殺人事件を描きます。2002年には映画化され、今回豪華なキャストを揃え、ついにテレビドラマ化です!

中谷美紀さんが演じる比類なき知能犯に挑むルポライター・前畑滋子、第一発見者の少年や孫娘を殺された老人、皆がそれぞれに苦しみながら、必死に事件に関わっていく…そんな事態を楽しみながら、被害者宅やテレビの生放送に向け不敵な挑発を続ける犯人。原作小説は、犯罪被害者と加害者双方の視点から一つの事件を描写しています。

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主なあらすじは3部構成となっており、一部は被害者・警察・関係者サイドに主点をおきます。1996年9月12日早朝、一家惨殺事件の唯一の生き残りである高校生・塚田真一は、犬の散歩中に大川公園で女性の右腕を発見します。

同じ公園からは、失踪したOL・古川鞠子のハンドバッグが発見されマスコミが大騒ぎするなか、犯人を名乗る人物はテレビ局に「右腕は古川鞠子のものではない」という内容の電話を掛けるのです。さらに、古川鞠子の祖父・有馬義男のもとにも、犯人から電話があり、孫娘を心配する有馬の心を弄ぶかのように、有馬を翻弄していくのでした。

やがて、有馬あてのメッセージを犯人の指示で届けた女子高生の死体と、第三者の会社に送り届けられた古川鞠子の白骨体も発見されます。死者を冒涜するかのような犯行やマスコミに対する不敵な挑戦。そして、有馬をはじめとする被害者遺族に対するあまりにもむごい仕打ちに、犯人に対する捜査員や一般市民の怒りは日に日に強くなっていました。

11月5日、群馬県の山中で一台の自動車が崖下に転落し、事故車のトランクから1人の男性の死体が発見されます。自動車を運転していた栗橋浩美と、助手席に座っていた高井和明の2人も事故のために死亡。犯人の行動から、犯人は2人組であることが分かっていたため、連続女性拉致殺害事件の犯人たちはこうして死亡したものと思われました、が…。

続いて第二部では、第一部の最後で死亡した栗橋浩美と高井和明、及び彼らの同級生だった”ピース”を中心に物語が進行します。時は少し遡り、栗橋浩美は職に就かず、同級生だった高井和明にたかる生活を送っていました。あるとき山間の廃墟で、栗橋は過去のトラウマから衝動的に恋人と見ず知らずの女子高生を殺害。栗橋は同級生だった”ピース”に事件を打ち明け、対処について相談します。

やがて栗橋と”ピース”は、連続女性殺害事件を引き起こすだけでなく残酷な通り魔的な殺人者を作り上げ、山中で殺害した2名のこともこの犯人に因るものであると見せかけるように仕組んだのです。やがて、栗橋の異変に気づいた高井は、彼を救おうと行動を起こします。高井にとって栗橋は、かけがえのない友達であったから…。

高井のことに気づいたピースと栗橋は、連続女性殺害事件の罪をすべて高井に着せて、高井を殺害してしまおうと思いつくのです。そして11月5日、高井を呼び出した栗橋は、高井の車に自身が殺害した会社員の死体を積み込み、山中で高井を自殺に見せかけて殺し、事件の幕引きとするつもりでした。

しかし、予想外なことに高井は栗橋を説得し、自首するように促し、栗橋の心は大きく傾いたのです。そして、動揺した栗橋はハンドル操作を誤り、転落事故を起こしてしまったため栗橋と高井は絶命…。

そして、第三部では再び事件の被害者・警察・関係者サイドに主点をおいて物語が進行されます。警察は栗橋浩美と高井和明の自宅の家宅捜索を行い、栗橋の自宅から右腕を切り取られた女性の死体と、監禁された女性達の写真が発見されたため、捜査本部は栗橋・高井が連続女性拉致殺害事件の犯人として捜査を進めることに。

しかし、和明の妹・高井由美子は捜査本部の報告に納得がいかず、兄の無実を主張し続け、「栗橋主犯・高井従犯」説を唱えるルポライター・前畑滋子や有馬義男などに接触をはかるように。そんな由美子の後見人に、かつて栗橋や和明と同級生だった”ピース”こと網川浩一が名乗りをあげ、マスコミに華々しく登場し始めます。

「栗橋主犯・高井従犯」説に真っ向から逆らって「高井は犯人ではなく、真犯人Xが存在する」そう主張する網川。だとすると真犯人Xは誰なのか? 真犯人Xをめぐって事件はクライマックスを迎えます…。

読者としては真犯人X=網川であることが分かっているため、彼の大胆不敵な行動、エリートを僭称し完全犯罪を企てたつもりになっている犯罪者の愚かさと幼稚さ、それとは対照的な位置に生きる人々がのぞかせる優しさや器量の大きさ、そして犯罪被害者や加害者の家族が直面する地獄…それぞれのリアルな描写を再現しています。

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犯罪被害者・加害者双方の視点から一つの事件を描くため、主人公は?と聞かれると明確に答えることはできません。しかし、2002年の映画では中居正広さん演じる”ピース”こと網川を主軸に、今回のテレビドラマでは中谷美紀さん演じるルポライター・前畑滋子が主人公として位置付けられているようです。続いて各キャストをご紹介します。

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まずは中谷美紀さん演じる前畑滋子。連続誘拐殺人事件を追うフリールポライターで、一時ライターを辞めていましたが今はミニコミ誌や商店街のイベント情報など細々とライター業をしています。塚田真一や有馬義男と関わることで事件の全貌に迫ります。映画では、木村佳乃さんが演じていました!

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“ピース”こと網川浩一役には、坂口健太郎さんがキャスティングされました。

塩顔系イケメンとして徐々に頭角を現し、朝ドラ『とと姉ちゃん』で主人公・常子の相手役を演じたことでも話題を呼んでいます!

今までの爽やかな役柄とは一転、狂気に満ちた天才犯罪者役をどう演じてくれるのか楽しみです。

一方映画では、SMAPの中居正広さんがこの”ピース”役を務めました。音楽番組やバラエティーで見せる明るく華やかな姿を封印、終始ダークで異常な存在感を放っています。

しかし、物語の最後でまさかの自爆…!比喩ではなく、CGで「黒ひげ危機一髪」のように首が飛んでいく衝撃な結末を迎えました。

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そのため駄作という評価も多く、原作者である宮部みゆきさんが試写会の途中で退席してしまったというエピソードも…。テレビドラマでは、そのようなことにならないよう願うばかりです。

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中居さんとコンビを組んでいた栗橋浩美役を津田寛治さんが務め、ブルーリボン賞助演男優賞を受賞。ドラマ版には山本裕典さんがキャスティングされています。彼の幼なじみであり、一方的に利用され続ける高井和明役にはかつて藤井隆さんが、ドラマ版では満島真之介さんが鍵を握っています。網川、栗橋、高井はどんな運命を辿るのでしょうか…。

事件の被害者・古川鞠子の祖父で、“ピース”に弄ばれてしまう最初の被害者・有馬義男役には橋爪功さん。映画では山崎努さんがこの役を務めており、突然孫娘を奪われる悲痛な姿に涙せずにはいられません。

連続誘拐殺人事件の第一発見者で、滋子の取材の手伝いをする塚田真一役には、濱田龍臣さん。実は自らも強盗殺人事件で家族を失った過去があり、しかもその事件のきっかけを作ってしまったのは自分ではないかと苦悩しているのです。映画では、元KAT-TUNの田口淳之介さんが演じていました。

映画と違いドラマ版に登場するのが、真一につきまとう樋口めぐみの存在。彼女は真一の家族を殺した犯人の娘で、死刑求刑を受けた父親の減刑嘆願をするよう真一に求めてくるのです。ただでさえ家族を失い消沈しているところに厄介なめぐみの登場、さらに連続誘拐殺人事件にも関わるようになり…と真一の受難は並大抵のものではありません。

このようにドラマでは、各登場人物の過去や周りの環境とも絡めてより複雑で原作に忠実に、映画版と比べてキャストの数も揃えてきたように見えます。2夜連続にしたのも、たった2時間では描ききれない広大なストーリーを考慮してのものではないでしょうか。それでは、改めて21日放送の前編のあらすじです。

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東京・台東区の公園で女性の右腕と鞄が発見されます。鞄は3ヶ月前から行方不明の会社員・古川鞠子(松本穂香)のものと判明。祖父・有馬義男(橋爪功)と母・古川真智子(室井滋)が警察の事情聴取を受けるなか、犯人らしき人物からTV局に電話があり「腕は鞠子のものではない。彼女は別の場所に埋めてある」と告げてきたといいます。

ルポライターの前畑滋子(中谷美紀)はニュースで鞠子の名を聞きハッとしました。中断していた失踪女性のルポで取り上げていた人物だったからです。滋子は雑誌『サブリナ』編集長の板垣雅子(高畑淳子)を訪ね、失踪者のルポを書かせてほしいと頼み込みます。熱意に動かされた板垣からは、重要情報が明かされ…。

右腕の第一発見者は塚田真一(濱田龍臣)という17歳の少年で、1年前に起きた一家強盗殺人事件の唯一の生存者でした。少年を新たな悲劇の発見者とする切り口で書く条件で、滋子は連載を担当することに。新たな悲劇に巻き込まれた真一は、家族の事件と向き合うためにも滋子の助手をしたいと申し出ます。

被害者家族を翻弄し、死者を冒とくするかのような犯人のやり口。次々に発覚する理由なき殺人に、滋子の怒りは募っていくばかり…。前編では犯人視点をあまり描かないのでしょうか?翌日の後編が楽しみですね!
『模倣犯』のロケは埼玉県の川口市の川口駅、三郷市にあるららぽーと新三郷、また物語の舞台となっている台東区の上野駅周辺、東京では大森、五反田、港区芝公園とかなりの目撃証言があがっています。ちなみに、映画版『模倣犯』の撮影は江東区の木場公園や葛飾区の水元公園、千葉県浦安市等でロケが行われたようです。

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テレビ東京の本社が六本木に移転を記念したプロジェクト「六本木3丁目移転プロジェクト」のドラマスペシャル第1弾として制作され、主演の中谷さんはテレビ東京ドラマ初出演となる『模倣犯』。全700ページ超に渡る大作サスペンスが、新たなキャストで蘇ります。前編は9月21日(水)夜9時、後編は9月22日(木・祝)夜9時、2夜連続放送です。

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2016/09/21 | SPドラマ

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