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三面記事の女たちは事実の事件が元ネタ?小説ネタバレと秘密の結末は?

2月20日に放送される赤と黒のゲキジョーは「三面記事の女たち―愛の巣ー」が放送されます。

原作は、ベストセラー作家角田光代氏による短編小説集「三面記事小説」に収められていた「愛の巣」。そのストーリーを映画「余命一か月の花嫁」が大ヒットさせた廣木隆一氏がメガホンをとり、2時間ドラマとなりました。

先日放送されたドラマスペシャル「黒い看護婦」同様、「三面記事の女たちー愛の巣ー」も、実際に起こった事件をベースに角田光代氏が、小説化したストーリーです。実際の事件は、あくまで’三面記事’なので、事件をご存知の方は少ないかもしれませんが、真実・小説・ドラマと3つ巴で比較するのも、ドラマの楽しみです。

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ドラマの展開は?

主人公の新聞記者・長谷部章子を演じるのは、フジテレビ2時間ドラマ初主演の田中麗奈さん。田中さんの扮する長谷部は、仕事人間で変わり者なんです。そんな彼女を形成した要因は、18年前の出来事なのです。

彼女は、自分の母親が、父親を殺害した現場を目撃してしまったのです。

ごく普通の主婦であった母親の姿に、「私も人を殺してしまうかもしれない」と、自分の中に隠れているかもしれない’狂気’に章子は常に怯えているのです。そんなトラウマを抱えた章子に、当時の事件を担当した刑事、梨山里衣子は、章子の心の闇を理解し、刑事と新聞記者としての関係を超えたところで協力し合い、今回の事件を解決していきます。

この警視庁捜査一課、梨山刑事を演じるのは、田中麗奈さんと2000年に公開された映画「はつ恋」で母娘役を演じたこともある原田美枝子さんです。

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彼女たちが解決する事件は?

帝都新聞社社会部記者の章子は、新人記者の桂木桔平を引き連れ、東京郊外の閑静な住宅街で起こった放火事件の取材に駆けつけました。そこに居た秋山刑事に、躊躇することなく話しかける章子に驚く桂木を演じるのは、千葉雄大さんです。

町内会役員の荒井智博に話を聞くと、亡くなった川口トヨは地域で町内会長を務め、世話好きな老婦人ではあったのですが、寺島しのぶさん演じる近所に住む主婦・小林美枝子とのトラブルを抱えていたとのことなのです。

早速、章子と桂木は、小林美枝子の家を取材に訪れますが、二人は、その小林邸の異様さに驚くのです。

高いバリケードのような塀、更にその上には、有刺鉄線が張り巡らされているのです。その塀の中、庭には大きな石が転々と配置されていて、まるで要塞の外構だったのです。

その反面、美枝子との会話中に覗き見た家の中は、同じ家とは思えないほど、きちんと片づけられ、手の込んだタペストリーが飾られるなど、冷たい印象はなかったのです。

およそ10年ほど前から、美枝子は近所の住人とトラブルを抱えるようになり、だんだんと近所から孤立するようになっていったことが、章子らの取材から判明していきます。それと同時に、バリケードに見える塀や有刺鉄線が高くなっていったとのことです。

さらに、外出する美枝子は、白い日傘を手にするようになったのと、美枝子の夫である正文が私立高校の教職から、塾の講師に転職したのも、ほぼ同時期だったということもわかりました。

美枝子をさらに調べるべく、章子と桂木は、美枝子の妹である江藤房江の元を訪れます。一見幸せそうに見える妹、房江と夫の大志ですが、そんな二人に章子は違和感を覚えるのです。

そんな時、また新たな放火事件が起こったのです。現場には、燃えさかる炎を前に、泣き叫び、取り乱した美枝子の姿が・・・そう、現場は、美枝子のあの要塞のような家だったのです。
そして、焼け跡からは白骨化した遺体が発見され・・・

美枝子の夫を演じるのは、林泰文さん、妹の房江を板谷由夏さん、義弟の大志を宅間孝行さんが演じています。

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実は沢山の秘密が!

ここまでが、オフィシャルサイトに発表されている内容です。ここから先は、小説のあらすじが・・・
ということで、この先は、ネタバレになりますので、要注意です。

ドラマでは、章子と刑事の梨山里衣子の目を通して、’放火事件’から白骨化した死体が発見されますが、小説では、有る男性の供述から殺人が発覚するのです。

結婚して三年、妹・房江と大志の夫婦は、子どもを授かることがなかったのです。
しかし大志が子どもができないことに不満を言ったことがないし、房江は、’私達は分かりあっている’と思っていました。

そんな房江の元に、美枝子から’相談したいことが・・・’と電話が入ります。美枝子の元を訪れると’(夫の)正文が浮気をしているかも’と明かされます。

最近、教師をしている夫・正文が寝ても覚めても、この春に赴任したばかりの女性教師の話ばかりを繰り返すので、その女性教師に好意を抱いていると。

房江は美枝子に「姉さん、子どもがいないからよ」と、辛辣な一言をいい放ちます。美枝子は、途端にうつむき黙り込んでしまったのです。その後、美枝子が房江に相談をすることがなくなっていきました。

それから、26年の歳月が流れましたが、姉妹二人の仲は細々とした関係はあっても疎遠なまま、更に二組の夫婦の元に子どもができることもありませんでした。

ある日、房江に美枝子の家に訪れる機会がやってきます。そこには、以前訪れていた時とは全く違う、要塞のような美枝子の家が・・・しかも、何やら怪しげな薬を庭にまき散らして、近所の住人を困らせているらしいのです。

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あまりの変わり様に戸惑いながらも、房江は美枝子の家の呼び鈴を押しました。しかし、美枝子は房江を家に招き入れることはなく、「外へ行きましょう」と、有無をも言わさずに喫茶店に連れて行ったのです。

美枝子は、変わらず元気だったものの、家に思いを残しているかのようにそわそわと終始落ち着かないのです・・・

房江は、ある晩テレビ番組でやっていた’浮気チェック’を、夫に試してみたのです。子どもはなくても夫婦分かりあい、幸せだと思っていた房江の予想に反し、見事に大志は反応したのです。
早速、房江は、夫の素行調査を行ったのです。

しかし、そこには、誰も予想できないような驚愕の事実が・・・

実は大志には、房江の他に、’家族’があったです。26年にも及ぶ相手との間には、高校生の子どももいたのです。自分ではない’大志の家族写真’と、写真の中の’家族と一緒の大志の笑顔’を目の当たりにし、房江は号泣し、全く何もわかっていなかった自分に房江は気付くのです。

この事実を大志に突き付けたところで、大志が自分の元に残らないことを悟った房江は、このままの関係を続けることを選んだのです。

そんな折、テレビを見ていた大志が「凄げぇなぁ・・・」とつぶやくので、房江もテレビに目をやります。

26年前に犯した殺人事件について、出頭した男性教諭に関してのニュースが報じられていたのです。同僚の女性を殺害し、自宅の地下に埋め、周囲の人間に気づかれないように、家をバリケードで覆い、ニオイを隠すために薬品を撒いたと・・・

しかし、開発のためにその家から立ち退きせざるを得なくなり、いずれ露見するならばと、男性教諭は出頭してきたとのことなのです。
そして、テレビに映った現場である家は、美枝子の自宅だったのです。

房江は、26年前のことを思い出していました。当時の美枝子が、正文の浮気に悩んでいたことと、先日美枝子の元を訪れた時に、妙に自宅を気にしていたことを・・・。

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原作にも元ネタが!

もちろん角田光代氏による「三面記事小説」は、フィクション小説ですが、この「愛の巣」にも、元にした’実際に起こった事件’があったのです。

それは、「足立区女性教師殺人事件」です。

1978年に東京都足立区で、女性教師が失踪したのです。最後に目撃されたのは、同年8月14日に、彼女が勤務していた小学校の警備員によるものでした。

警察が捜査したものの発見できず、その10年後に起こった大韓航空機爆破事件の犯人である北朝鮮工作員・金賢姫の日本語教師であった李恩恵が、この女性教師に似ていたため、彼女は、’北朝鮮による日本人拉致の被害者’ではないかと、されてきたのです。

ところが、事件から26年たった2004年8月21日、女性教師を最後に目撃した警備員が、警察に出頭し殺害を自供したのです。

これにより、事件の全貌が明らかになったのです。

警備員は、遺体を隠匿していた元の自宅が、土地区画整理の対象となり、ギリギリまで’高齢’を理由に立ち退きを拒否してきたのですが、家が取り壊されることで事件が発覚すると思い、自首してきたとのことだったのです。

殺人事件としては、当時15年だった公訴時効が成立しており、殺人罪で起訴することはできませんでしたが、「人と争うことのない穏やかな人だった」とされる被害者と、’校内で肩がぶつかったことから口論となり、騒がれたので逆上し殺害、コンクリート詰めにして自宅に埋め’、良心の呵責は全くなく、事件が発覚することを恐れ自首してきた犯人に、遺族は民事訴訟を起こしたのです。

これに、2006年東京地方裁判所は、’遺体の隠匿’のみを問い、2008年東京高等裁判所は、’遺体の隠匿’と共に’殺人’についても、元警備員の責任を認めました。さらに翌年、最高裁判所が、上告を退けたことで、元警備員の判決が確定したのです。

遺族や関係者にとっては、犯人を断定、犯行が裁かれたにしても、何ともやりきれない、後味の悪い事件だったのです。

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事実から、ドラマへ

この事件の「26年間発覚しなかった殺人」という事実をモチーフに、小説では、二人の姉妹、そして彼女たちの夫との関係性を描くストーリーになり、さらにドラマでは、その関係性の中から事件を暴いていく新聞記者の目を通してのストーリーに変わっていったのです。

小説の面白さ、ドラマ化することでの’変貌’を楽しめる赤と黒のゲキジョー「三面記事の女たち―愛の巣ー」は、フジテレビで2月20日夜9時からの放送です。