妻と飛んだ特攻兵は実話原作ドラマ！実際の戦闘機を使ったロケ地は？

終戦記念日の翌日、８月１６日夜９時、テレビ朝日で実話に基づいたストーリー「妻と飛んだ特攻兵」が、放送されます。

最近の若者の認知度は、かなり低くなっていますが、日本にとって第二次世界大戦の終戦日は、皆さんもご存知の通り、８月１５日です。１９４５年、昭和２０年、８月１５日の玉音放送をもって日本は、第二次世界大戦終戦の日としているのです。

現在の歴史教科書には、終戦前後の模様は、ほとんど書かれることはなく、８月６日の広島原爆投下、９日長崎への原爆投下、そして、１５日に行われた天皇陛下が行ったラジオの玉音放送を通じて、戦争の終結を発表したことに触れるのみです。

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しかし日本が連合軍に降伏を宣言し、国内に終戦を発表しても、実際には、満州に残った日本に対してソ連軍の攻撃は続いていたのです。

長崎に原爆が投下されたのと同じ８月９日、ソ連は日本に宣戦布告し、満州に侵攻を開始したのです。

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当時の日本軍は、誰も日ソ中立条約を結ぶソ連が日本を攻撃してくるとは思っておらず、逆に日本とアメリカとの仲を取り持ってもらおうと希望を持っていたのです。しかし、当時のソ連のスターリンは、ドイツ降伏から９０日後に日本を攻撃するというヤルタ密約を連合国と交わしていたのです。

中立国スウェーデンで諜報活動を行っていた小野寺信は、ヤルタ密約を知り、日本に報告していたのです。さらに、自らスウェーデン王室に、イギリス王室への仲介を依頼するなどの和平工作を独自に行っていたのです。

しかし日本軍は、小野寺の情報を受け入れるどころか、彼の行動を非難しました。そして小野寺の報告した密約通り、実際にドイツ降伏９０日後である８月９日に、ソ連は満州に侵攻を開始したのです。そして、その侵攻は、終戦とは別に続いていたのです。

そんな混沌とした状況の中、実際にいた若い夫婦を描いた物語が、「妻と飛んだ特攻兵」なのです。

物語は

昭和２０年６月、一人の女性が満州に向かっていました。その女性は、当時日本の植民地だった満州でパイロット育成の教官として働く夫・節夫に会うために、結婚生活を過ごす為に向かっていた堀北真希さん演じる房子だったのです。

当時、２０万人もの日本人が開拓団として満州に入植していました。國村隼さん演じる藤田秀雄の家族も、日ソ中立条約を結ぶソ連との国境に近いその地を開墾していました。

無事に房子は、満州の大虎山にある関東軍第五練習飛行隊本部で成宮寛貴さん演じる節夫と再会したのです。

節夫は、長い道のりをやってきた愛する妻をいたわるのですが、その反面、やがて特攻する少年兵たちに飛行技術を教える教官の立場の自分が、妻を呼び寄せたことは、正しい行動だったのか葛藤するのです。そんな節夫に、杉本哲太さん演じる道場中尉は、「来るべき本土決戦を前に女房を大切にしろ」と。

当時の満州は、ギリギリの生活を送る本土とは異なり、野菜や米などの食糧も豊富にあり、空襲に怯えることもなかったのです。

夜には、房子の歓迎会や、節夫の同僚で堀井新太さん演じる湯浅と、竹富聖花さん演じるハナさんの婚約を祝う会が催され、教官たちは酒を酌み交わし、少年兵たちも無邪気に房子らの作る料理を頬張るのでした。

房子は、羽田美智子さん演じる道場の妻・悦から、満州での生活について教えてもらい、結婚して初めて節夫との生活に幸せを感じていました。

しかしソ連は、８月９日の宣戦布告の後、藤田ら開拓団が暮らす国境近くの村に侵攻を開始したのです。開墾した田畑を後に、村から大虎山を目指し、避難する藤田たち開拓団。

そして、いよいよ節夫らの所属する関東軍にも出撃命令が下り、房子の平穏な日々が、音を立てて崩れ始めたのです。

実際には

モデルとなった谷藤少尉は、健康ではありながらも、筋骨があまりないと判断され、軍人としての適性が低いとみなされていたのです。青森から東京にある中央大学に進学するほどのエリートで、当時の右翼思想に影響を受けていた谷藤少尉は、この痩せ細った体を逆手に取り、陸軍の「特別操縦士見習士官」の試験に見事合格、若いパイロット育成の教官としての任務に携わったのです。

特別操縦士見習士官というのは、大学などで専門知識を持つ者ならば、戦闘機の操縦を覚えられるだろうと、熟練の戦闘機パイロットを次々に失っていた日本軍が考えたパイロットの促成栽培プログラムだったのです。

昭和２０年、日本軍は、三国同盟を結んでいたイタリア・ドイツの降伏により、更に劣勢となっていったのです。

先に述べたように、５月９日のドイツの降伏文書への調印を持ち、ソ連はその３か月後に日本に侵攻するというヤルタ密約が発動されたのです。そして密約通り８月９日に、ソ連からの宣戦布告。

日本政府は、１４日にポツダム宣言の受諾を連合国各国に通告し、１５日正午には、天皇の玉音放送を行い、日本国的には、降伏という立場をとっていたのです。

しかし、ソ連は侵攻を止めるどころか、満州にいた民間人すら標的だったのです。
当時の日本人は、「生きて虜囚の辱めを受けず」と、自らを呈して戦うか自決することが潔いとされていた時代だったのです。
その為、多くの居留民にも、自決を選択した人達も多くいたそうです。

昭和２０年８月１９日、満州の飛行場を谷藤少尉たちを乗せた１１機の戦闘機が飛び立つのです。

その日を前に彼らは、人生の選択を行いました。
特攻するか、それとも自決するか。

彼らの選んだ道は、特攻することでした。自分らが特攻を行えば、遺された居留民が逃げる時間を少しでも稼ぐことが出来るのではないかと考えたのです。
そして谷藤少尉の選んだ道は、軍規に逆らってでも、妻と共に特攻を行うことでした。妻を残して特攻しても、妻が無事に生き延びられる可能性はないのがわかっていたからです。それならば共に・・・と。

撮影には

当時実際に使われていた日本の九七式戦闘機を実物大で再現し、撮影に使われました。

戦後70年ドラマスペシャル妻と飛んだ特攻兵｜テレビ朝日 http://t.co/bDmRZkDmPp 製作費は三千万円…さまざまな障害を乗り越えて再現された戦闘機！

— ジュネス（jyunesu) (@jyunesu_)

8月16日21時にテレビ朝日系で放送予定の戦後70周年ドラマスペシャル『妻と飛んだ特攻兵』このドラマに出てくるゼロ戦は97式戦闘機、実は現存する機体は唯一筑前町の大刀洗平和記念館に！このドラマと筑前町の関係は… http://t.co/QYwFJIPxDt

— 朝倉広域観光協会 (@amagiasakura)