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紅雲町珈琲屋こよみは人気小説原作!あらすじキャストとロケ地は?

北関東にそびえたつ観音像に見守られた町、紅雲町。
そこへ和食器と珈琲豆の店「小蔵屋」をかまえるおばあちゃん店主が、探偵役となって事件に巻き込まれたり助けられたりしながら日常の謎を解き明かしていく物語になっています。

 

 

「お願い!誰も企画しないで!」

NHKドラマ番組部ディレクターの記事にはこんな記載がありました。
そして主演である富司純子さんは、わざわざ髪の毛を脱色して演技に挑む熱の入れよう。
出荷数累計30万部をほこる連作短編の名手・吉永南央が描く人気シリーズ『紅雲町珈琲屋こよみ』が、この春ついにテレビドラマとなって放送されます!

『紅雲町珈琲屋こよみ』
2015年4月29日(水・祝)
午後7:30~8:43

主なメインストーリーである常連客である寺田と同級生である大竹、そして国際的ピアニスト小枝子の3人の間で起こる問題と、小蔵屋近くにあるマンション内でのトラブルの他、お草さんの過去や親友由紀乃の家庭内事情などといった短編小説ならではのショートストーリー要素をあちらこちらに散りばめたドラマになっているようです。

 

演技の実力派が勢ぞろい!原作を活かす俳優たち

杉浦 草(すぎうら そう) …… 富司純子

小蔵屋を営む76歳主人公。さまざまな傷を持つ人の人生に手を差し伸べる彼女にも、過去には決して癒えることの無い心の傷を抱えています。
それをふまえて観ると、この作品を知らない人とはまた別の角度からの観賞を楽しめるかもしれません。
そしてこのお草さんの役柄をはんなりとこなしてくれるのは、昔は「緋牡丹博徒 お命戴きます」なんていう任侠映画で組長・お竜をやっていた富司純子さん。
ギャップに少し笑ってしまいました。
ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した寺島しのぶさんのお母さんでもあります。

 

森野 久美(もりの くみ) …… 秋元才加

失恋したとき、お草さんの淹れてくれた珈琲にその傷を癒されて以来、小蔵屋に居ついているアルバイトさん。
心からお草さんを慕っているようで、彼女のために泣いたり怒ったりという純粋な女性です。
そんな久美を演じるのが元AKBメンバーの秋元才加さん。
お母さんがフィリピンの方という事もあり、縁があるのかフィリピン観光親善大使も務めています。
そろそろ当たり役が欲しい頃ではあるでしょうが、この森野久美という役がAKBで培った「カッコイイ」演技の本領を発揮して、当たりを引き当てることができるのか期待したいですね。

 

寺田(てらだ) …… 吉沢悠

運送業の配達のたび子蔵屋で油を売っている常連さん。
15年ぶりに会った大竹と、何やらひと悶着あるようです。
干されたなんてネット上ではささやかれているようですが、演技に至っては年を重ねるごとに磨きがかかっているようにも思えます。
たしかにデビュー当時よりは老けてはいますけれど。
個人的に最近の作品では幕末ドラマ「JIN」での澤村田之助という千両役者の印象が強いです。
ちなみに奥様は超美人です。

 

大竹(おおたけ) …… 成河(そんは)

借金を踏み倒し蒸発した際に「悪い男」というレッテルを張られた寺田元野球児仲間
この人の登場により何やら問題が勃発してしまいます。
「カイジ」や「マッサン」など、話題作にもたびたび顔を出されている成河さん。
もとは舞台役者として活躍していて、その演技力においては高い評価を得られている凄腕の持ち主です。
今後どんどん活躍していくであろう俳優さんですので、チェックしておきたい人物でもありますね。

 

清瀬 小枝子(きよせ さえこ) …… 新妻聖子

国際的ピアニストで、凱旋公演を果たすべく故郷である紅雲町にやってきます。
寺田・大竹問題でなにやらカギを握る人物のようですね。
新妻さんはミュージカル歌手であり、また2010年の映画「アンダンテ~稲の旋律~」では姉妹で主題歌を作ってしまうという才能の持ち主。
キュートな笑顔とは裏腹な「舞台のために生きている」と豪語するストイックさを持ちあわせた方です。

 

小宮山 真知子(こみやま まちこ) …… 映美くらら

近所のマンションに住む一見幸せそうな主婦。しかしながら、何やら事情を抱えているようです。
この真知子は、「マザーゲーム」にも出演なされている元宝塚トップ娘役の映美くららさんが演じます。

 

松井(まつい) …… 橋爪功

小蔵屋の試飲コーナーに、いつの間にか居座るようになった情報屋さん。
真知子の不幸をほっとけないお草さんをほっとけないという謎の人物です。
そんな松井を演じるのは、出演作品欄はスクロールさえ大変で、様々な賞を受賞している橋爪功さん。
この方、結構苦労なされた人生を送ってきているようで、それが今の演技力に生かされているのではないかとすら思えてきてしまいます。

 

由紀乃(ゆきの) …… 岩本多代

お草さんの過去を知る幼馴染
原作では体の不自由を理由にお引越しをなさるみたいですが、このドラマの中ではいったいどのような立場として登場するのでしょうか。
岩本さんは最近では「○○妻」で、正純の母親役として出演をなされていますね。

 

さりげない細部へのこだわり

 

 

このドラマで注目してほしいのが、お草さんのお店「小蔵屋」内の食器や装飾
錚々たるメンバーが手掛けているようです。
まず珈琲の器や売り物の食器を担当されているのが、ひとり問屋を名乗る生活用具のスペシャリスト日野明子さん。
このドラマにも使われた素敵な器や調度品も、西へ東へ駆けまわり探してきてくれたのでしょうね。
珈琲に関しても、伝道師として知られる中川ちえさんが指導されていて、テレビでは味も香りも伝わらないはずではあるのですが、そこはさすがプロ。
お草さんをイメージして世界に一つしかないオリジナルブレンドを作ってきてくれました。
きっと小蔵屋という空間はお草さんならではの味と香りで満たされ、キャストの方々の役柄にもよりリアリティが増すことでしょう。

また大道具小道具に使われているデザイン切り絵作家辻恵子さん、お草さんのつくるお料理レシピは「オカズデザイン」吉岡秀治さん・知子さんが担当されています。
ストーリーだけではなく細部の細部にまでこだわって作られたセットに、こんなお店があったら行ってみたい「小蔵屋」の雰囲気をより期待してしまいますね。

 

 

音楽に至ってもこだわりがあるようで、「大正琴」「あんま笛」といったちょっと珍しい和楽器を取り入れられています。
担当しているのはギタリストとして、または作曲家、プロデューサーとして活躍されている伊藤ゴローさん。
大正琴は名前通り大正時代に発明された近代的な和楽器で、一般的な琴を少し電子音に近づけたような印象の音色を出します。
そして日本の民族楽器であるあんま笛は、昔から時代劇や歌舞伎といった演劇などの効果音に使われている擬音笛なので、BGMを演奏するには珍しい楽器です。
この2つの楽器がどんな感じに使用されているのか、楽しみなところでもありますね。

 

原作と著作者

【萩を揺らす雨】
単行本「紅雲町ものがたり」を文庫化する際に改題された。
2004年第43回オール讀物推理小説新人賞作品「紅雲町のお草」のほか4本を収録。
殺人事件の起きない平和なミステリー小説となっています。
“コージー・ミステリー”という聞きなれないジャンルらしく、ハードボイルドとは全く逆のストーリーに仕上がっています。

【その日まで】
おばあちゃん大活躍の紅雲町シリーズ第2弾。
何故か引っ越したはずのアノ方が、まだ近所に住んでいるらしいですよ。

【名もなき花の】
紅雲町シリーズ第3弾。
心苦しい場面も、懸命に問題を解決していくおばあちゃんの姿に心を打たれます。

【糸切り】
すたれたショッピングモール「ヤナギ」を中心に描く親子の関係を見つめていきます。
紅雲町第4弾。

 

吉永南央
1964年埼玉県生。
群馬県立女子大学文学部美術史学科科卒業。
2004年処女小説「紅雲町のお草」にて第43回オール讀物推理小説新人賞を受賞。
2008年同作を含む「紅雲町ものがたり」で単行本デビューした。
紅雲町シリーズのほか、大人の嘘をモチーフにした「オリーブ」や、長編「キッズタクシー」などがある。

 

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舞台はお草さんにふさわしい「かかあ天下」

 

 

今作の舞台でありロケ地にも使われた「かかあ天下と空っ風」として有名な群馬県
このかかあ天下とは、一般的には女性に頭が上がらない男性(夫)や夫を尻に敷く妻を指して使われることが多いようですが、地元ではまた少し意味合いが違っています。
今では世界遺産にもなり広く知れ渡った富岡製糸場や、もともと蚕業が盛んであったため女性でも収入が得られやすい地域な影響もあるのでしょうし、古代学説によれば他の地域よりも女性の立場が高かったという歴史観念にも基づいているようです。
また、上州の男性が自分の妻を感謝・尊敬し、自慢も込めて「うちの母(かかあ)は天下一」という意味合いでも使われるみたいですね。
お草さんの人柄を示す場合にいたっては、こちらの方が当てはまりそうです。
しかしこの日本全体においては、一般的にいわれる「かかあ天下」であるほうが平和でありそうだと考えてしまうのは私だけでしょうか。

 

 

そして作品内でお草さんが円空仏や観音様、お地蔵さんに手を合わせるというシーンがよく使われていることもあり、信仰の意識が高い地域でもありそうです。
実際撮影の行われた高崎市には「高崎白衣大観音」という大きな観音様がたっています。
昭和11年に建設され当時は東洋一を誇ったらしく、原作の舞台となった紅雲町からもそのお姿が見られるのかもしれませんね。
近年では縁結びの聖地として話題を呼び、バレンタインには「赤い糸祈願祭」というイベントも開催されています。
フリーの方は1度出かけてみてはいかがでしょうか。

 

 

原作者である吉永南央さんの出身地埼玉県でも撮影が行われており、こちらは秩父市黒門通りといって、かつては織物の問屋が並んでいたそうです。
群馬県とも縁の深い地域でもあるのですね。
「小蔵屋」店内自体の撮影はNHKで行われているのですが、これらのロケ地がドラマ内で、どういったシーンで使われたのか探してみるのも楽しいかもしれません。

 

最後に…

ヒロインは観音様に見守られた町にふさわしい、優しくて温かなおばあちゃん
哀しい過去を背負いつつも、したたかに明るく生きる人生の先輩がくれた「生き方について考える時間」を、ゆっくりたっぷりお楽しみください。

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2015/04/23 | SPドラマ

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