トランジスタラジオは忌野清志郎に捧ぐドラマ！キャストは？シングルマンも特集！
あれから、6年・・・
みなさん、覚えていらっしゃいますか？
ある時は、破天荒なロックミュージシャン。
ある時は、役者。
ある時は、サイクリスト。
ある時は、ビジュアル系ミュージシャン。
音楽プロデューサー、画家といった一面も持ち合わせていた忌野清志郎氏。
落語家・立川談志氏、米ミュージシャン・サミー デイヴィスJrと同じ喉頭ガンにより、2009年5月2日になき人と成った忌野氏。またこのガンは、先日は、シャ乱Qのつんく♂氏が、声帯を摘出したことでも、みなさんの記憶にあるのではないでしょうか？
5月2日（土）、3日（日）の二日間にわたって、NHK BSプレミアムで「忌野清志郎プレミアムナイト」が放送されます。
まず5月2日は、忌野清志郎氏を世に送り出したフォークバンド「RCサクセション」が、1976年にリリースした「シングル・マン」を特集します。
1970年にデビューを飾ったRCサクセションにとって、6枚目のシングル「スローバラード」を含み、彼らにとって3枚目、1976年にリリースされたアルバム「シングル・マン」。収録曲11曲全て、忌野氏により作詞されています。（「スローバラード」のみ、みかん氏と共作詞）
約40年ぶりに、レコード会社の倉庫から、この「シングル・マン」の未公開マルチトラック･テープが発掘されました。マルチトラックテープとは、各トラックごとに録音することのできる音楽用の録音機材を使い、楽曲が録音されたテープのことです。
そのテープを通して、忌野氏と共にレコーディングに参加した人々と、当時のエピソードや秘密のセッションの舞台裏などを紐解き、レコーディング当時の23歳だった忌野清志郎氏像を探って行くのです。
この「シングル・マン」レコーディング当時、大手芸能事務所・ホリプロダクションのプロデューサー、奥田義行氏が、井上陽水や側近のスタッフを引き連れ独立しました。その奥田氏がマネージングしていたのが、RCサクセションだったのです。
奥田氏の造反行為のとばっちりをうけたRCサクセションは、奥田氏の独立事務所に移籍することも許されず、事務所に残ったRCサクセションは、スタッフも仕事も与えられない、不遇の時期を過ごしていたのです。
結局、1974年にレコーディングを開始した「シングル・マン」は、事務所に内密に行われたレコーディング自体は翌年終わっていたものの、1976年のリリースまで、２年の歳月がかかってしまったのでした。リリースできたのは、RCサクセションとホリプロの契約が切れ、奥田氏の事務所「りぼん」に移籍できたからなのです。
前作「楽しい夕に」から、3年8か月が過ぎていたのでした。
実は、このアルバムをレコーディングに参加したミュージシャンには、契約の関係上、クレジットの入っていない人達がいるのです。西遊記の「モンキーマジック」や「ガンダーラ」などでも知られているGODIEGOのミッキー吉野氏、米ファンクバンドのタワー・オブ・パワーらが、参加しています。
その為、アルバムには「このレコードは世界的ミュージシャンが豊富に使用されておりますので安心してご利用ください」とクレジットが入っているのです。
二日目は
5月3日の二日目は、ドラマ「忌野清志郎『トランジスタラジオ』」が放送されます。
舞台は、忌野清志郎氏の母校である都立日野高校で、忌野氏が学生だった当時の1960年代の若者を描いた青春群像劇を、RCサクセションの代表曲の一つである「トランジスタラジオ」にのせて描いているのです。
こちらは1960年代のドラマのリメイク↓↓↓
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2009年5月2日、忌野清志郎氏の訃報をラジオで聞いた坂口雅彦は、高校時代の思い出を鮮明に思い出すのです。それは、「忌野清志郎がいた風景」。そんな彼の記憶を、描いた物語なのです。
現代の坂口を演じるのは、忌野清志郎氏を尊敬しているリリーフランキーさん、高校生当時の坂口を、自身もロックバンド・黒猫チェルシーのボーカリストでもある渡辺大知さんです。
1969年4月、坂口は、都立日野高校に入学します。その夏、RCサクセションというバンドをテレビで観て衝撃を受けるのです。実は、そのRCサクセションのボーカリスト・忌野清志郎が、同じ高校の先輩で、3年に在籍する生徒だと知り、憧れを募らせるのです。
ある日、隣の高校の女子生徒・中島美智代と屋上で出会います。なぜか、美智代は坂口を’清志郎’と勘違いするのです。清志郎にあこがれていた坂口は、その日から清志郎を演じ続けるのです。
そして、坂口がもう一人慕っていた美術部の小林先生から、清志郎の秘密を耳にするのです。この小林先生を演じるのは、高校時代から忌野氏のファンである田辺誠一さんです。
番組の音楽を担当するのは、長年にわたり交友関係にあった矢野顕子氏、またタイトルデザインを、忌野氏の実娘、百世氏が担当しています。
清志郎といえば
晩年の忌野氏は、RCサクセションやセッションバンドの活動や、ソロボーカリスト、楽曲提供などのミュージシャンとしてよりも、役者やバラエティ番組への出演での露出が多くありました。
木村拓哉さん主演ドラマ「ギフト」での、犯罪オタクの情報屋役や、山下智久さんと亀梨和也さんW主演の「野ブタ。をプロデュース」で、去り際に決め台詞で深い一言が印象深かった高校そばの書店店主を演じたりなど、ドラマや映画に出演していました。
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ちなみに三浦友和さんは、高校の同級生で、「高校時代に三浦友和にギターを教えた」のが自慢でした。
また、自転車に魅入られ、都内の移動は、車でなく自ら自転車を漕いで移動していました。そんな中、愛車の盗難にあい、取材やバラエティ番組などで、犯人に自転車返却をお願いしていたことを、覚えている方も多いかと思います。
ミュージシャンとしての清志郎
RCサクセションは、1970年にフォークバンドとしてメジャーデビューしましたが、もちろんデビュー前からライブハウスなどで活動をしていました。同じライブハウスに出入りしていた泉谷しげるさんとは、当時からの旧友です。
当時英国で流行っていたパンクバンドブームや、デヴィッド・ボウイやローリングストーンズなどからの影響もあり、今回紹介されるアルバム「シングル・マン」以降、ロック色が強くなっていったのです。
また、忌野氏はこの頃からバンド活動以外にも、他のミュージシャンとセッションなど、活動の幅を広げたのです。
当時、イエローマジックオーケストラとして日本や英国をはじめとする海外でも活躍をしていた坂本龍一氏と組み、「いけないルージュマジック」をリリース。当時はまだまだ珍しい、派手な化粧をまといMPVを作成したり、資生堂の化粧品CMに起用されたりなど、音楽ファンのみならず日本中の注目を浴びたのです。
このセッションは、日本でのビジュアル系ミュージシャンのハシリだったのです。
ビジュアル系ミュージシャンのハシリとしては、もう一方忘れてはいけない一風堂。ボーカリスト・土屋正巳氏は、本家英国ビジュアル系バンドJAPANのツアーにも参加しています。
そして、RCサクセションの知名度・人気が定着した1980年代中盤頃から、それに反してRCサクセションとしての活動が縮小し、バンドは、1991年に無期限活動休止したのです。
忌野氏は、その後も、ソロミュージシャンとして、また他のミュージシャンとユニットを組み、精力的に活動しました。バンドとして’名前’があるものだけで、18ユニットです。
旧友、泉谷しげるさんとは、2002年にユニット「スパイスマーケット」を組んだものの、泉谷さんが「Dr.コトー診療所」を優先し、ドラマ撮影に入ってしまい、レコーディングすることなくそのまま、泉谷さんとも音信不通になってしまったのです。
このことから、泉谷さんは忌野氏の死を受け入れることを拒否し、葬儀などにも参列をしていないのです。「俺の中で、あいつは生きているんだ」と。
このBSプレミアムの「忌野清志郎プレミアムナイト」の前日、5月1日には、2010年に放送された「忌野清志郎、ゴッホを見に行く」を夜11時45分より、再放送されることになりました。
5月2日（土）10時の「名盤ドキュメント RCサクセション『シングル・マン』」、5月3日（日）10時「忌野清志郎 トランジスタラジオ」で、清志郎ワールドを堪能してみませんか？
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