漫画原作映画・近キョリ恋愛はスピンオフドラマも面白い！ネタバレは？

ツンデレ英語教師とクールな天才女子高生の恋愛を描いた、みきもと凛著作の同名漫画が実写映画化され、2014年10月11日（土）から公開されます。
原作は「別冊フレンド（講談社）」で2007年から連載され、全10巻で完結。
最近は完結していない作品の映像化も多いので、「原作と進んでる方角違いますよー」という作品も多いですから、原作が完結されていると着地点は決まっているのでちょっとホッとします（笑）

物語のあらすじは、感情が表に出ない天才女子高生・枢木ゆに（くるるぎ・ゆに）が、学年№1の成績を誇りながら「英語だけが苦手」という弱点があった為、大キライなイケメン英語教師・櫻井ハルカ（さくらい・はるか）に補習授業を受けることになり、恋愛カンケイになるというモノ。

補習授業を受けているうちにハルカが気になりだし、その想いが「恋」だと友人に教えられたゆには、ハルカに気持ちを知ってほしくて、授業中、教室の教壇に潜入。
それを見つけたハルカが衝動でゆににキスをして2人の恋は始まりますが、ハルカの元カノで同校教師・美麗（水川あさみ）がそれを見ていて、ゆにの保護者がわりの数学教師・明智（新井浩文）も、２人を引き離そうとします。

更に、ゆにに想いをよせるクラスメート・的場（ジャニーズJr.小瀧望）の存在が二人の気持ちを不安定にさせ、ゆにに留学の話が持ち上がったのをきっかけに、ハルカはゆにの将来の為に「お前のことは好きじゃない」と嘘をつきます。
傷ついたゆには外国へと旅立つ決意をしますが、周りの後押しもあって、ハルカはゆにに本当の気持ちを伝えます。
2人の許されない恋はどんな結末を迎えるのか……？

映画化にあたって設定がちょこちょこ変わるのは仕方ないと思うのですが、原作だとゆにはハルカの見た目は「大好き」ですが、チャラい感じやヘビースモーカーなところが「大キライ」で、素直になれない部分があるんですけど、映画では最初から「キライ」モードの様子……。
ハルカの「顔」と「イケメンな雰囲気」に流されまいと、ジタバタするゆにちゃんはかなり可愛いです。

ハルカの喫煙シーンも、最近の世間の流れから考えると、原作よりは少なめなのでしょうか？
男性が煙草吸う仕草ってカッコいいのにね。
この辺りは漫画で楽しむのが良いみたいです。

やまぴ・ツンデレ大ハマり!?

10代から王子様キャラだったやまぴ（山下智久さん）が20代からセクシー路線に移行し、今度は「ツンデレ」に挑戦！

まあ元々愛想の上手い人ではないので、「ツンデレ」役はとても似合います（笑）
年齢的に30歳手前を迎えて高校教師役でもおかしくないですが、教師特有の「抑圧されたサラリーマン」感は全然なくて、「そんな教師いない……」と言わざるをえません。

でも、この物語は「少女漫画」が原作です！
原作の「ハルカ」もなかなか「そんな教師いないだろ～」とツッコみどころ満載なので、やまぴが演じても違和感はあまりありません。
少女漫画バンザイ!!（笑）

やまぴも「最初は、“おいで”っていうセリフとか恥ずかしかったんですけど、だんだん気持ちよくなってきちゃって」とツンデレ教師を楽しんだようです。
そういえば、こんなカンジ（↓）で生徒役だった時代もありましたね。

⇒ドラマ金田一耕助VS明智小五郎ふたたびがイケメン過ぎで続編も高視聴率期待？

静かに主張する女優・小松菜奈

1996年2月16日生まれの18歳。
モデルとして活動がメインですが、2014年に公開された「渇き。（中島哲也監督）」で映画デビューを果たし、今作が2本目の出演作です。
「渇き。」では物語の鍵を握るカリスマ的魅力のある女子高生・加奈子を堂々と演じ、女優としての度胸の良さも評価が高かったようですね。

今作品の主人公・ゆには、「別冊フレンド」の人気キャラ投票で第1位になったこともある個性の強いキャラクター。
無表情な分、身体のちょっとした動きで表現しなくてはいけない部分が多くて、監督と相談しながら「枢木ゆに」を作り上げて行ったそうです。

やまぴは、小松さんについて｢2作目とは思えないほど存在感のある女優さん。現場の空気を和ませてくれました｣とコメントし、小松さんに｢（山下さんは）スタッフさんや共演者の方に対してすごく優しかったです｣と言われると「今度焼き肉おごるから」と上機嫌だったとか♪

スピンオフドラマがスゴイ！

映画公開にさきがけて、ハルカの高校時代の恋愛を描いたドラマが放送されています。
「近キョリ恋愛～Season Zero～」は毎週土曜の深夜0:50～1:20、日本テレビ系で放送中。
このドラマが「映画より面白いかも!?」と話題になっています。

主演のハルカ役は、阿部顕嵐さん（ジャニーズJr.）。
本編で水川あさみさん演じる元カノ・美麗に石橋杏奈さん。
2人の幼馴染み・奏多には岸優太さん（ジャニーズJr.）。
ハルカと血の繋がらない姉・凜々子に足立梨花さん。

子供の頃からいつも一緒にいた3人ですが、美麗はハルカが好きで、奏多は美麗が好きで、ハルカだけが「俺たちはいつまでも3人」と言ったスタンスで「親友」としてうまくやっていました。

そこへある日、アメリカから突然凛々子が帰国し、ハルカと同居することに。
凜々子は恋人に会うために帰国したのですが、恋人が二股男で傷付いても別れられず、苦しむ凜々子のことをハルカは段々意識するようになります……。

ドラマはもうかなり佳境に入っておりまして、10/4深夜か10/11深夜（公開日）が最終回になると思われます。
映画公開前のスピンオフドラマは「カノジョは嘘を愛しすぎてる」でもありましたが、あくまで「映画のおまけ」程度の存在感だったのに比べ、このドラマは出来が良すぎじゃないでしょうか。

ハルカが凜々子を意識していると感じた美麗は、奏多の応援もあってハルカに告白し、付き合うことになります。
それでも凜々子を気にするハルカに美麗は不安になり、寂しそうな美麗から相談されて、学校の屋上でキスをする奏多。
その光景をハルカが見ていて、2人は初めて殴り合いのケンカをします。

気まずいまま別れた2人でしたが、ハルカは美麗と仲直りをして、美麗は奏多に「明日3人でキャッチボールしよう」といつもの河原で待ち合わせのメールをします。
奏多は、道端でメールを打ち、美麗に送ろうとしていました。
この直後、車に轢かれそうになった親子を助けようとして奏多は亡くなってしまうのです。

ほらね。
スピンオフにしちゃ内容が濃いんですよ。
ハルカ役の阿部君は雰囲気がすごくやまぴに似ていて、「高校時代のハルカ」がとってもハマっているし、奏多役の岸君は美麗が大好きなのに美麗の気持ちを大事にして、「ハルカにちゃんと好きだって言えよ」と健気に応援するし、美麗はハルカのことが大好きで、純粋な想いがひしひしと伝わってきます。
この3人の青春グラフィティが眩しすぎて、キュンキュンしちゃいます。

映画の人物紹介では美麗は「ハルカの元カノ」ってさらっと書かれているんですが、その裏で義理のお姉さんへの淡い想いや親友の交通事故死なんて重すぎる思い出があったなんて……！
ハルカが新しい恋をするってことは、3人で過ごした頃の思い出にもなんらかの区切りをつけるってことでしょうから、そうなるとただの「ツンデレ教師」と思っていたハルカが「辛い思い出から恋に踏み出せなかった臆病な男」だったとも言えるワケで、ハルカの印象が全然違ってくるんですよね～。

このドラマを見ていて、映画の予告編も違って見えてくるようになりました。
本編（映画）に行くかどうか迷ってたんですが、かなり見たい方に傾いています。
ただひとつ、映画を見て「ドラマの方が全然いいじゃん！」となってしまわないかが心配です（笑）