経世済民の男・高橋是清ドラマ史実時代背景とキャストとロケ地は？

NHKで放送９０年ドラマ「経世済民の男」（全３部・５回）が放送されます。

幕府の終焉、明治になり、近代的な国民国家を目指した日本。閉ざされたアジアの片隅の小さな島国が、世界中の大国相手に戦争を繰り広げ敗戦、またそこから「経済大国」と言われるほどに登りつめるまでに、沢山の人々の血と汗滲む努力がありました。さらに、そんな沢山の人達を引っ張るリーダーもいました。

そんなリーダー的存在だった３人を描いたドラマ「経世済民の男」。その三人とは、今回、オダギリジョーさん演じる高橋是清氏、阿部サダヲさん演じる小林一三氏、そして吉田鋼太郎さん演じる松永安左ェ門氏です。

第一部は、８月２２日・２９日土曜日夜９時から放送される第１・２回の２週に渡り、オダギリジョーさん主演で放送９０年ドラマ「経世済民の男　高橋是清」を放送します。

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高橋是清。元首相。元大蔵大臣。

皆さんは、高橋是清氏の事をご存知ですか？

もちろん歴史の教科書で、名前を見たことがあるだけの人も、日本史に詳しく高橋氏の事を良くご存知の方もいらっしゃると思います。

是清は、1854年9月19日、幕府御用絵師だった父・川村庄右衛門と、行儀見習いとして川村家に奉公していた母・きんの間に、生まれました。

しかし是清は、生後まもなく仙台藩の足軽（歩兵）だった高橋覚治氏の養子に出されるのです。

12歳の時、是清は英学修行の為、横浜のヘボン夫妻の元に送られたのです。さらにその直後、1867年には、藩命を受け、勝海舟の息子である小鹿と共に、アメリカに留学するのです。

しかし、彼のアメリカ留学は、簡単なものではありませんでした。

出発前の横浜で、学費や渡航費用をアメリカ人の貿易商に着服されたのです。その貿易商は、日本人のアメリカ（ハワイ・グアム）への移民を斡旋していたユージン・ヴァン・リード氏でした。

さらに、ユージンの両親が是清のホームステイ先のホストファミリーで、是清が英語をわからないことを良いことに、3年間の年季奉公の契約書にサインさせられ、ブドウ園など複数の家で、奴隷同然の生活を強いられたのです。

そんな厳しい生活の中、是清は、英語を身に着けたのです。

是清は運よく助け出され、1868年、14歳で帰国を果たします。

渡米当時にサンフランシスコで出会った森有礼の口利きで、大学南校に英語教師として採用されるものの、芸者遊びに溺れ、職を失い、芸者のヒモとして生活を始めるのです。

また、持ち前の英語力で、通訳や翻訳で収入を得るものの、それを元手に銀相場で利子を得ようと投資するのです。しかし、詐欺にあい、すべてを失うのです。

しかし再度、森有礼に救われ、専売特許局長として、欧米に出張し、特許法制定に大きくかかわります。

1889年、森の友人・前田正名氏から、ペルーの銀山開発の話を持ちかけられます。ペルーで銀鉱山事業が成功すれば、国家のためになると説得され、是清は、その現地責任者としてペルーに渡るのです。

しかし現地のコーディネーターが、偽の銀サンプルを使い、投資を募っていたことが発覚し、帰国。債務を清算するために、邸宅を売り、借家住まいになり、更には、特許局長をも辞職する羽目になったのです。

特許局長として、是清の月給は300円。当時、大手銀行の初任給が、35円程度だったそうなので、かなりの高収入のポジションを棒に振ったのです。

1892年、三菱財閥の創業者である岩崎弥太郎氏、二代目弥之助氏の補佐を務めた第三代日本銀行総裁・川田小一郎氏に声をかけられ、是清は日本銀行に入行したのです。

日露戦争時には、日銀副総裁として、戦争費用を調達するために渡英し、13億円弱、6回にわたる公債募集を成功させたのです。

戦費調達を成功させた是清は、勅選議員として、貴族院議員に就任したのです。貴族院とは、皇族や華族をメインに構成された上院で、勅任議員として、高額納税者や、国家に勲労し内閣輔弼（推薦）のもと天皇に任命された勅選議員などが、少数存在していたのです。勅選議員には、優秀な人材も多く、彼らが実質貴族院をリードしていたのです。

その後、1911年には日銀総裁に就任、1913年には、大蔵大臣に就任し、第一次山本内閣、原敬内閣の間、大蔵大臣として財政政策の手腕を評価され、第20代内閣総理大臣に就任するのです。

原の暗殺により、急きょ内閣総理大臣に就任したものの、大蔵大臣も兼任していた是清は、原敬亡き後の政友会の混乱を抑えきれず、半年で、高橋内閣総辞職を迎えたのです。

1924年70歳の時、貴族院議員を辞職したものの、衆議院議員として選挙にて当選し、貴族院議員辞職から3か月後には、農商務大臣に就任したのです。

その後も、数度にわたり大蔵大臣を務めた是清は、1936年2月26日、赤坂にあった自宅で、6発の銃弾を胸に受け、暗殺されたのです。

これが、皆さんが歴史の授業で是清の名前を覚えている「二・二六事件」なのです。

彼の人生は、まさに波乱万丈。七転び八起きな人生です。

こんな時代の前の出来事です↓↓↓
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キャストは

主人公・高橋是清を演じるのは、オダギリジョーさん。アメリカ留学から帰国する10代の是清から、83歳で銃弾に倒れるまでの是清を、一人で演じ切りました。

また、是清のターニングポイントに救いの手を伸べる森有礼を演じるのは、谷原章介さん。

是清の初恋の相手で、大学を辞職した後、是清を養っていた芸者、桝吉は、壇密さんが演じます。

是清の祖母で育ての親、喜代を、草笛光子さん、第29代内閣総理大臣・犬養毅を舘ひろしさんが演じます。

ロケ地は

今回の舞台は、幕末から、明治、そして大正・昭和と、4つの時代に渡ります。また前述のとおり、是清の人生は、日本・アメリカ・ペルーそして英国など様々な場所で、展開されたため、様々な場所で撮影されました。

日本でのロケは、山形県にある生涯学習文化財団の施設を利用し撮影されました。

http://t.co/HqLPvdInMk 高橋是清ここで撮影されたと思うんだ。一度しか見たことないのだけど、すごく美しい建物で目に焼き付いてる。ドラマ、山形の義理の両親にオススメしよう。。。

— 赤海月 (@aka8jellyfish)

また、栃木県にある岡田記念館や、横山郷土館などもロケ地となりました。

【テレビ放送のお知らせ】 8月22日(土)、29日(土) 21:00～21:58放送の、NHKドラマ『経世済民の男』高橋是清にて、岡田記念館（翁島）、横山郷土館、岩船山が撮影場所となりました。是非ご覧ください♪ 公式HP⇒http://t.co/BgtCpBxikd

— 栃木市 (@Tochigi_City_01)