松本清張ドラマ黒い画集ー草ーロケ地キャスト原作ネタバレは？

3月25日夜九時より、テレビ東京　開局50周年特別企画「松本清張　黒い画集―草―」が放送されます。

松本清張氏は、1909年に生まれた’知らない日本人はいない’有名な日本の小説家の一人です。推理サスペンス小説の作品が多い松本氏ですが、「昭和史発掘」や「日本の黒い霧」などの時代・歴史小説や、森鴎外や菊地寛に関する書も手掛けていました。

松本氏は、数多くの小説からエッセイまで幅広く執筆し、作品の多さもさることながら、半世紀たった作品でも色あせること無く人々に愛されているのです。書籍の販売はもとより、今でも、コンスタントにドラマ化され続けています。

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今回放送される「黒い画集ー草ー」が発表されたのは、1960年。今から55年も前です。短編小説集「黒い画集」の第九話として「週刊朝日」に2か月にわたって連載されました。一度、1961年にテレビドラマ化されましたが、54年経った今年、2度目のドラマ化となったのです。

テレビ東京が開局50周年ということなので、前回の「草」放送時には、テレビ東京はなかったのです。前回の放送は、東京テレビによるもので、東京テレビは現在のTBS（英名：Tokyo Broadcasting System Television, Inc）です。

「黒い画集」には、10話の短編小説がおさめられ、そのうちの一つは、先日尾野真千子さん主演で放送された「坂道の家」でした。
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舞台は病院

「黒い画集ー草ー」の舞台は、地域でも評判の高い病院です。

スコッチ出版社に勤務する沼田一郎編集長が、意識不明の状態で病院に運び込まれます。連絡を受け、娘の亜衣が慌てて駆けつけますが、幸い一命を取り留めました。三日三晩徹夜の上に、薬と酒を大量に摂取したことが、今回意識不明に陥った原因だったのです。

沼田の治療にあたった、朝島憲一郎院長と、雨宮順子看護師長は、憲一郎の妻であり理事長の朝島陽子に呼び出されました。陽子は、病院内に流れる’噂’について二人を問いただすのです。

陽子は、二人が特別な関係にあるということと、純子と薬剤管理室長である堀村康晴の間にも特別な関係があるのでは?ということです。そして、堀村が無断欠勤しているのは、それが原因なのではないかと疑っているのです。

しかし、その直後、堀村は遺体となって雑木林で発見されます。

警察は、自殺の線で捜査を進めますが、城西警察署の桐嶋英司刑事は、他殺とにらんでいたのです。
しかし遺体と対面した堀村の妻・みどりが、生前、堀村が「あの病院にいるのは辛くて苦しい」と口にしていたことをもらし、自殺の可能性を色濃くします。

しかし、他殺と考える霧島は、部下の磯辺忠行に、遺体を解剖にまわすよう指示をだしたのです。そんな霧島の行動に、刑事課の村木隆俊課長は、苦言を呈するのでした。

さらに、その翌日、今度は憲一郎と純子が病院を無断欠勤し、連絡が付かなくなってしまうのです。

失踪した二人の駆け落ちを疑い、妻である陽子は取り乱してしまいます。そんな陽子を、先代院長の頃から勤めている笠井光雄事務長がなだめるのです。

そんな中病院内には、霧島を始めとする警察が捜査に現れたことを機に、様々なうわさが飛び交います。

以前から、堀村は順子のストーカーだとのウワサもあり、憲一郎と順子が堀村を殺し、そのままと逃亡をしたのではないか？
一年半前の医療ミスで命を落とした患者の遺族が、復習を企てているのでは？と。

病院付きのヘルパー・川原民子や、金子京太、井原綾子、勝俣公治ら入院患者らの間をそんな憶測が飛び交うのです。

そこに、追い打ちをかけるように、笠井事務長が飛び降り自殺を・・・

不穏な空気が、病院内に渦巻くのです。

そして病院内の動きを鋭い眼光で追う沼田本人にも、ある秘密があったのでした。

キャストは

病院に意識不明で運び込まれる沼田編集長を演じるのは、村上弘明さん。松本清張氏原作のドラマは、日本テレビで1998円に放送された「熱い絹」以来17年ぶりの出演です。

村上弘明さん演じる入院患者、沼田編集長の元に駆けつける娘の亜衣に扮するのは、剛力彩芽さん。

事件を追う霧島刑事を陣内孝則さんが、彼の上司である村木刑事課長を宍戸開さん、同僚刑事の樫田幸則を春田純一さんが、そして部下の磯辺忠行を芦田昌太郎さんが演じます。

失踪してしまう朝島院長を羽場裕一さん、雨宮看護師長は、遠山景織子さん、無断欠勤している堀村薬剤管理室長を大村裕朗さん、飛び降り自殺してしまう笠井事務長を笹野高史さんが扮し、朝島院長の妻である理事長の陽子を横山めぐみさんが、堀村薬剤室長の妻・みどりを藤本恵理子さんが演じます。

ヘルパーの河原をかたせ梨乃さんが、入院患者の金子京太を岡田義徳さん、井原綾子を井上晴美さん、そして勝俣公治を六平直政さんが演じるのです。

ここからは、原作ネタバレ

先日の堀北真希さん主演の松本清張ドラマ「霧の旗」では、原作とは異なる結末を迎えました。
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同様に今回の「黒い画集ー草ー」も、原作と同じ結末を迎えるとは限りませんが、小説での結末をお伝えいたします。

原作ネタバレ↓↓↓↓↓↓
不祥事続きの日々に、金子は、治療費を安くするように笠井事務長に談判します。もちろん笠井は了承しませんが、金子は何度も食い下がるのです。

そんな中、笠井が飛び降り自殺するのです。
金子とのことを知っている病院内では、笠井を自殺に追い込んだのは、金子であるといった雰囲気に。

同じころ、誰かが薬品庫内に侵入した痕跡が見つかるのです。調べていくと、笠井が麻薬中毒出会ったことが判明します。

そして、失踪から1ヶ月後、憲一郎と雨宮が遺体で発見されるのです。

入院していた沼田編集長と仲良くなっていた、同じく入院患者である金子京太が、お酒を手に沼田の病室に訪れます。金子は、退院が決まったのでその祝いに飲もうと誘ってきたのです。

そんな折に、沼田の元に来客があり、金子は部屋を離れます。

沼田は、来客から受け取った書類に目を通し、そのまま金子の病室に向かいます。そして、金子に手錠をかけたのです。

実は、沼田は’編集者’に扮した現職の刑事だったのです。

金子は、麻薬組織の一味で、麻薬を密売していたのです。そして、朝島医院の薬品室を麻薬の供給庫としていたのです。

この’麻薬密売’の事実を知っていたのは、4人だけです。

亡くなった朝島院長、雨宮看護師長は、麻薬の管理を断ったことにより、麻薬組織に消され、そして堀村と笹井は、この事実が公になることを恐れて、自殺したのです。
最初、沼田編集長は、病院が舞台である話のきっかけだけなのか、興味本位から事件を紐解く編集長かと思っていたら、実は、事件を解決するのみならず、’刑事’でもあったのです。

撮影は、11月22日から30日の9日間。その一週間前まで実際に使われていた仙台にあった病院をロケ地として使用して行われたそうです。この五橋の旧仙台市立病院は、敷地や建物の規模や、設備などの老朽化もあったうえ、平成11年には、耐震面でも問題も発覚し、移設することがきまっていました。新病院が11月１日にあすと長町地区での開業、移転したのです。